先日の高知新聞に、このような記事がありました。
2019高知県知事選 知事録音の電話が波紋【高知新聞 11月21日】
https://www.kochinews.co.jp/article/325804/
与野党一騎打ちの構図となっている高知県知事選(24日投開票)は最終盤。街頭や演説会での訴えが白熱する一方、与党が推薦する浜田省司氏の陣営による電話作戦が波紋を広げている。浜田氏を後継候補に指名した尾﨑知事の録音メッセージを不特定多数に届ける「オートコール」という手法。他県では実績を上げている選挙戦術だが、高知県内では初めてとみられ、「知事の肉声とは驚いた」「やり過ぎだ」とさまざまな反応が起きている。
電話による選挙運動には、どのような決まりや制限があるのでしょうか。この記事では、電話による選挙運動を取り上げてみました。
結論から言えば、電話による選挙運動に対しては、他の選挙運動のような細かい制限はありません。しばしば参照される『地方選挙の手引』にも、「法律上制限されていないので、全く自由」とあります。
もちろん、「選挙運動」でありますので、選挙運動期間外に行うことや、選挙運動をしてはならない人が行うことは当然に禁じらることには注意が必要です。
このような電話による選挙運動ですが、課題が2点あります。
一つは、固定電話の減少です。情報通信白書によれば、2009年には2,654万回線の住宅用固定電話の契約がありましたが、2017年には1,390万回線にまで減少しています。実に半分近く減ってしまっているのです。
もう一つは、特殊詐欺の横行により、電話に対する警戒があることです。私がお手伝いした、2019年春の統一地方選挙の陣営では、「4月の年金受給日が近かったこともあり、名簿にお名前がある方に電話をかけても、非常に警戒された」との声がありました。残念で悲しいですが、これも一つの現実です。
小野 久幸
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